バックカントリーが初めての方へ


バックカントリーツアーの中でもみなさんが一番楽しみにしているのがやっぱりパウダーライディングでしょう。パウダー最高ですね。ただ、「ゲレンデは滑れるけど、パウダーは滑ったことがない。」 「パウダーを歩いたことがない。」という方、結構いらっしゃると思います。自身のない方はこのページで少し予習をしましょう。


パウダーの基本

パウダーは基本的に圧雪されたゲレンデとは違い、行動すること自体が難しく、少しの動きでもかなりの体力を消耗します。動きを最小限に抑えれるよういつも少し考えて行動しましょう。


ハイクアップの基本

完璧に準備を済ませてから歩き始めましょう!!

1. スノーシューは脱げない様しっかり履けているか?

2. ポールの長さは適切か?(だいたい腰の位置)

3. ウェアは暑すぎないか?(天気、風等を考慮して。歩き出すとすぐに暑くなります)

4. よく使うものはバックの一番取り出しやすい場所に入っているか?(特に水分)

5.  板はしっかり固定されているか?(グラグラしていないか?)

6.  バックパックは体にフィットしているか?

最低でも以上は必ず完璧に準備しましょう。ハイクアップ中にスノーシューが脱げたり、板がグラグラしていると、それだけでかなりの体力を消耗します。


ライディングの基本

1. ライディング時に一番重要なのがパウダーに限らず目、肩、ヒザです。目で見て、肩を入れて、板を踏み込む。この順番が大事です。

2. 体はどうしても目で見ている方へ行こうとします。行きたいところを見て滑りましょう。なるべく遠くがいいです。足元を見てるとすぐ転びます。

3. 肩で先行動作をしましょう。肩を動かしてあげれば後から腰、足が勝手についてきます。

4. ヒザをしっかり曲げましょう。スノーボードの基本です。ヒザが伸びていると、スピードや凸凹に対応出来ず転んでしまいます。自分で「このぐらいかな?。」と思ったところからもう少し曲げて下さい。スピードが出ると怖さの為、じょじょにヒザが伸びてくる方が多いです。負けずにヒザを曲げて下さい。

5. 雪がやわらかい為エッジが効きません。ソールで滑ります。エッジを踏み込むのではなく、ソールを踏み込みましょう。

6. 木や障害物、行きたくない場所は見ないで下さい。見れば見るほど吸い込まれます。

7. 始めは後ろ重心を意識しましょう。ボードの場合後ろ足をより踏み込んでやります。前重心になると、ノーズが雪に刺さります。

8. 止まる場所を考えましょう。平坦な場所や上りで止まってしまうと次に滑り出せません。滑り出すのに十分な斜度(最低25°ぐらい)がある場所で止まりましょう。


転んだ時の立ち上がり方

パウダーの中で転ぶ・・・

これが一番体力を消耗します。出来るだけ転ばない様がんばりましょう。
でもやっぱり転んでしまうこともあります。転んだら焦らず、立ち上がり方を考えましょう。無駄にもがけばもがくほどどんどん沈んでしまい、逆に大変になってしまうことが多いです。

転んでしまった場合、転び方によって次のように行動すると比較的立ち上がり易いです。

転んだらまず
・どの様に立ち上がって、どこから再び滑り出すか考えましょう。
・板をはずすのか、はずさないのか決めましょう。
・立ち上がるきっかけを作りましょう。手や足を置く部分を固める、反動をつけるなど
 
普通にしりもちを着いた、ヒザを着いただけの場合
まず、腕の周りの雪を少しずつ集め、しっかり腕が着けるぐらい固めましょう。後は、腕を着いて体を起こしてやります。足元も板で少しずつ固めてやるとより立ち上がり易いでしょう。

転がってしまい仰向けで板が自分より山側になってしまった場合
ボードなら後ろ周り、スキーなら側転するとそのまま立てます。

転がってしまいうつ伏せで板が自分より山側になってしまった場合
素人には立てません。大声で助けを呼びましょう。

板が完全に埋まった、平坦な場所で転んだ場合
板をはずしましょう。滑り出すのに十分な斜度がある場所までがんばって歩きましょう。

板を履く時
まず、履く場所を板で叩いてしっかり固めましょう。そして板全体に体重が分散するようにゆっくり立ち上がり、そっと履きます。

もう一回転んだら起き上がる自身がない!!ぐらい体力を消耗してしまった場合
スノーシューに履き替えましょう。それ以上転ぶと下山する体力がなくなってしまいます。


絶対にやっておいたほうがいい事前準備

・初めてバックカントリーツアーに参加される方は必ず使い慣れた道具で参加しましょう。買ったばかりの物を使うと思わぬアクシデントが起こる場合があります。

・スキーで参加される方は十分に開放値を閉めましょう。(板がはずれるとなくなる可能性があります。)

・スノーボードで参加される方はセットバックをしましょう。

・各道具が使えるかチェックしましょう。

・グループ全員のレベルを把握しておきましょう。

・必ず体調を整えておいて下さい。


少し長くなりましたが、ツアーを楽しむために以上のことを覚えておくと便利です。

あとは持ち物や道具などを準備し、当日の天気予報などと照らし合わせながら最適な物をチョイスしましょう。


それではよいバックカントリーツアーを!!